総集編 「イスラム金融」
結局、日本は、イスラム金融という分野においても、出遅れてしまったのか。
以下の文章は、日本の金融関係者の「硬直した思考」に、
新風を吹き込めれば幸いと思い、異国情緒ある「イスラムの銀行」の話を書いたのです。
イスラムの銀行 2003 8 18
イスラムの銀行は、日本の銀行と違います。
日本の銀行は、利子をつけることで、国民から預金を集め、
預金の利子より高い金利で、お金の貸し出しを行い、
その金利差で、収益を上げています。
しかし、イスラム社会では、利子が禁じられています。
だから、イスラムの銀行では、いくら貯金しても、利子はつきません。
(今の日本の銀行も、同じようなものかもしれません。
日本の場合は、超低金利政策で、利子がゼロに近くなっています)。
ただ、イスラムの銀行では、融資した資金も、貯金と同じで、
金利を取り立てられることはありません。
(日本にも、こういう銀行が、ひとつぐらいあっても、いいでしょう)。
さて、どうやって、イスラムの銀行は、収益を上げているか。
それは、預金者から預かった預金を、事業資金として、
有望な事業に投資することで運用し、
その運用から得られた運用益を、
「預金者」と「銀行」で配分することで、収益を上げています。
投資銀行というか、投資信託に近いかもしれません。
イスラム金融には、他の方法もありますが、ここでは、わかりやすい例を挙げました。
イスラム教では、利子をつけることも、
利子を取り立てることも禁止されていますから、
このような形態の銀行ができたのです。
しかし、この「利子のない銀行」は、
日本でも、事業として成り立つ可能性があります。
研究してみる価値があると思います。